地球温暖化防止と森林
地球温暖化防止のためには、地球温暖化に及ぼす影響がもっとも大きな温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の排出を削減することです。具体的には、二酸化炭素の排出源である化石燃料(石油・石炭・天然ガスなど)の使用を抑えることですが、化石燃料に依存しきっている現代社会においては大変困難なことです。
そこで、光合成により、二酸化炭素を同化し、固定できる森林の力に頼る方法があります。京都議定書で約束した日本の温室効果ガスの排出削減目標6%のうち、その三分の二に相当する3.8%は森林による温室効果ガスの吸収量で達成する計画になっています。
(財)日本木材総合情報センター「3.9GREENSTYLE GUIDE」
◆化石燃料を使用している限り、CO2は増加する
大気中の二酸化炭素が増加する原因は、人間の活動による化石燃料の使用です。毎年約55億トンもの炭素を二酸化炭素として大気中に放出しています。この化石燃料の使用を抑えることが地球温暖化防止対策として重要です。
しかし、化石燃料は、電力等のエネルギー源をはじめとして、衣料、医薬など生活のさまざまな面で依存しています。見かけ上、化石燃料を使用しないですむ原子力発電でさえも、ウランの精製や発電所の建設、廃棄物の処理などで化石燃料を消費します。
化石燃料の節約には限界があり、化石燃料に代わる有用な資材は今のところ見あたりません。
◆森林は地球温暖化の救世主!?
化石燃料の使用を抑えることが困難で、二酸化炭素(CO2)の発生を抑えられないのなら、大気中の二酸化炭素を集め、何かに詰め込み、地中深くに埋めてしまう方法が考えられます。しかし、今の人類の技術では大気中の二酸化炭素を人工的に捕らえる現実的な方法はありません。
森林の樹木は大気中のCO2を吸収し、炭素の形で固定。木材になっても固定したまま。そのため木造住宅は「第二の森林」と呼ばれる。
ところが、植物には大気中の二酸化炭素を取り込み、同化・固定できる技術(性質)を持っています。つまり、植物が成長することは大気中の二酸化炭素を植物に埋め込まれることになります。
特に森林は長い年月にわたって成長し続ける樹木が集まっているため、大気中の二酸化炭素の吸収に有効です。つまり、森林の樹木は、長年にわたり大気中の二酸化炭素を幹や枝、根などに固定できるのです。
樹木による二酸化炭素の吸収と固定は、地中深くに二酸化炭素を埋め込むことと同等のことと言えるでしょう。
次のグラフは1年間に1haあたりどれだけの二酸化炭素を固定するかを比較したグラフですが、日本ではスギ林がその能力が高いことがわかります。
〔参考資料・出典〕
社団法人日本林業協会「地球環境問題と日本の森林・林業」/「森の生態」只木良也/財団法人日本木材総合情報センター木づかい運動パンフレット「3.9GREENSTYLE GUIDE」
