日本全国の杉

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凡例
杉の品種名または一般的な呼称
種の名称ではなく、杉の個体に付けられている名称
鹿児島県 ………………………………………………………………………………………………
01/10

屋久杉

鹿児島県屋久島(屋久町・上屋久町)

年輪が緻密で、変化に富んだ木目模様が見られる。心材は黒色味が強い。樹脂分を多く含むため、独特の芳香を放ち、腐りにくい。一方、ひび割れや中が空洞であることも多い。

02/10

縄文杉

屋久島(鹿児島県熊毛郡屋久島町)
宮之浦岳国有林99ほ林小班内/大株歩道沿いの標高1300m付近

1993年に屋久島が世界自然遺産登録されてからは観光客が絶えることはない。樹勢が衰えた縄文杉を保護するため、観望デッキが整備されている。発見当時は、発見者の名前をとって大岩杉と呼ばれていたが、取材した新聞記者が縄文土器に似ているということからこの名前を付けたと言われている。推定樹齢2200〜7200年、樹高25.3m、幹周16.39m。最大の屋久杉と言われている。

03/10

ウイルソン株

屋久島(鹿児島県熊毛郡屋久島町)
大株歩道沿いの標高1000m付近

1586年(天正14年)、豊臣秀吉の命令により京都の方広寺建立の為に切られたといわれる(大坂城築城の為という説もある)。大正時代にこの大株を手がかりに屋久島の巨木林の存在を世界に紹介したアメリカの植物学者アーネスト・ヘンリー・ウィルソンの名がこの大株の名の由来。切り口の周囲は13.8m、樹高は60mと推定されている。中の空洞から空を見上げると「ハート」型に見える。また空洞の地表からは水が湧いている。

04/10

弥生杉

屋久島・白谷雲水峡
鹿児島県熊毛郡屋久島町(宮之浦岳国有林215い林小班)
白谷雲水峡の遊歩道沿いの標高710m付近

凹凸の激しいたくましい姿は、まっすぐで割りやすい屋久スギを利用していた江戸時代に利用価値が低い木として伐採されることなく今に残されたと言われている。推定樹齢3000年、樹高26.1m、胸高周囲8.0m。

05/10

大王杉

屋久島(鹿児島県熊毛郡屋久島町)
大株歩道沿いの標高1190m付近

縄文杉が発見されるまでは、最大の屋久杉として君臨していた。幹の下部には、人がゆうゆうと入れる程の大きな割れ目があり、周囲を圧倒する威風は縄文杉に劣らない。推定樹齢3000年、樹高24.7m、胸高周囲11.1m。

06/10

紀元杉

屋久島(鹿児島県熊毛郡屋久島町)
耳岳国有林81い林小班内/安房林道沿いの標高1230m付近

林道脇に生育しており、車の車窓からでも眺められる唯一の屋久杉。 表面の胴周りはゴツゴツしており、これは杉に害を及ぼすウイルスと戦ってきた証と言われている。幹には、ヒカゲツツジ、ヤマグルマ、ヒノキ等の19種類の樹種が着生しており、初夏にはヤクシマシャクナゲの花、秋にはナナカマドの紅葉などを樹上に見つけることができる。樹齢3000年、樹高19.5m、胸高周囲8.1m。

07/10

三代杉

屋久島(鹿児島県熊毛郡屋久島町)
森林軌道沿いの標高740m付近

「倒木更新」と「切り株更新」と呼ばれる世代交代を重ねて育った三代目の巨大な杉。一代目は約2500年前にが芽生え、樹齢1200年で倒木。二代目はその倒木の上で発芽し、樹齢約1000年で伐採された。二代目の切り株から萌芽したのが現在の三代目。親・子・孫と三代にわたって、脈々と生き続ける珍しい杉。現在の三代目の推定樹齢は約350年、樹高38.4m、胸高周囲4.4m。現在1代目の樹体部分は朽ちて空洞になっている。

08/10

二代大杉

屋久島・白谷雲水峡
鹿児島県熊毛郡屋久島町
白谷雲水峡の原生林歩道の標高730m付近

江戸時代に伐採された一代目の切り株の上に育った(=切り株更新)ため、一代目は朽ちて、中は空洞になっている。雲水峡の中では最も大きなスギと言われている。推定樹齢は不明、樹高32.0m、胸高周囲4.4m。

09/10

三本足杉

屋久島・白谷雲水峡
鹿児島県熊毛郡屋久島町
白谷雲水峡の原生林歩道の標高800m付近

樹齢数百年の屋久島の中では比較的若い杉。3本の足で踏ん張っているような珍しい姿をしている。転石または倒木の上で育ち、それを大きく抱え込んだため、このような姿になったと言われている。樹齢は不明、樹高25.0m、胸高周囲3.9m。なお、三本足杉周辺は、湿度の高い沢地であるため、コケが生した深緑の世界となっており、独特の雰囲気を醸しだしている。

10/10

仏陀杉

屋久島・ヤクスギランド
鹿児島県熊毛郡屋久島町(屋久島自然休養林)
ヤクスギランドの遊歩道沿い標高1030m付近

コケに覆われた幹には、大きな空洞があり、その名にふさわしい風格がある。上部には12種の植物が着生して枝のように見えるが、本体は衰弱しており、樹勢回復の取り組みが行われている。


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