違法伐採とその対策

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違法伐採とその対策

違法伐採

日本は木材の輸入大国で、国内の木材供給量の約8割は海外からの輸入木材に依存しています。しかし、その中には、違法に伐採された木材も含まれていると言われています。「違法伐採」とはどのようなもので、どのような対策がなされているのでしょうか。

違法伐採とは

違法伐採とは、その名のとおり、それぞれの国・地域の法令に違反して森林の伐採を行うことです。所有権や伐採権のない森林の伐採を行う「盗伐」や伐採の許可を受けても許可条件に違反して行われる場合も違法伐採になります。

■おもな違法伐採・取引
 • 盗伐(所有権や伐採権のない森林の伐採)
 • 伐採許可量を超えた伐採
 • 国際条約で保護された樹種など伐採禁止樹種の伐採
 • 森林保護地域内など禁止地域での伐採
 • 書類を偽造した取引
 • 密輸

違法伐採の割合

日本と木材貿易と関係の深い、インドネシアでは、森林伐採の違法性の割合が50%を超えているという報告(※1)があります。また、ロシアでも20%〜50%は違法伐採との指摘(※2)もあります。

(※1)英国とインドネシアの共同研究(1999年)
(※2)環境NGOの調査(2000年)


■違法伐採が多いとみられている地域
 • 東南アジア(インドネシア、マレーシア等)
 • ロシア(ロシア極東地域等)
 • アフリカ(カメルーン、ガボン、コンゴ等コンゴ川流域)
 • ブラジル(アマゾン川流域)

合法木材NAVIホームページより)

違法伐採の影響

■森林生態系を破壊・持続可能な森林経営を阻害

違法伐採は木材生産国の経済面、環境面に大きなマイナス影響を及ぼします。

G8各国が合意した森林行動プログラムでは、違法伐採は、「国および地方政府、森林所有者および地域社会から重要な収入と便益を奪い、森林生態系に被害を与え、木材市場と森林資源の評価を歪め、持続可能な森林経営を阻害する要因として機能する」と論じられています。

違法伐採は、森林の減少や劣化を招き、森林生態系の破壊など、大きな環境問題を引き起こします。また、違法伐採された木材が流通することで、木材市場価格が引き下げられ(※3)、本来の持続可能な森林経営(※4)を圧迫することになるのです。

(※3)全米林産物製紙協会(AF&PA、2004年)は、違法伐採された木材・木材製品は世界の木材流通価格を7〜16%も押し下げていると報告しています。
(※4)持続可能な森林経営とは、目前の利益追求のみに意をおく経営ではなく、貴重な森林資源を次世代残すことができるような経営のこと。伐採許可を得た者が森林の回復(更新=伐った場所に植えて、育てること)に責任を持つため、森林の減少する割合が著しく低くなります。


■地域文化・住民生活の破壊

森林は、地域の住民に、薪などの燃料や木の実や動物などの食料を提供し、さらには水源や土壌を保全するという大きな役割を果たしています。世界の人々、とりわけ先住民族にとっては、森林は食料の貯蔵庫であり、生活の場として欠かせないものです。また、森林は地域文化や宗教を育んできました。違法伐採では、このような森林の伝統的な利用の慣習的な権利が無視されるため、罪のない地域住民の生活を破壊したり、生活の変貌を迫ることにもなります。

違法伐採に対する国際社会の取組み

1998年のG8外相会合及び首脳会合(英国)では、世界の森林に関する行動計画である「G8森林行動プログラム」が合意され、2002年には違法伐採対策を含む最終報告書が取りまとめられました。2005年のグレンイーグルズ・サミットでは、G8各国が最も効率的に貢献できる分野において、行動することにより、違法伐採対策を推進することが合意されています

違法伐採に対する日本政府の取り組み

2005年7月、英国で開催されたグレンイーグルズ・サミットで、グリーン購入法(※5)を用いた政府調達などにより、違法伐採対策に取り組むことを表明。2006年4月からはその対策として、木材・木材製品は「合法性」「持続可能性」が証明されたものを購入しなければならない、という措置を新たに導入しました。

(※5)グリーン購入法は、国や独立行政法人、地方公共団体などの公的機関が、率先して環境への負荷が少ないものを選んで購入することを定めた法律です。一般の消費者にもできる限り、環境に配慮したものを選ぶ努力を求めています。

違法伐採に対する民間企業の取組み

民間企業でも違法伐採対策を進めるため、独自の木材調達方針を掲げるなどの取り組みが行われています。

 • 住友林業グループ「木材調達理念・方針」

 • 積水ハウス株式会社「木材調達ガイドライン」

フェアウッドキャンペーン

フェアウッドとは、環境に配慮し、社会的な公正(違法性のない)木材のことです。NGOや公益団体が2003年より実施している「フェアウッドキャンペーン」では、世界に残された貴重な森林生態系を保全し、持続可能な森林経営を支援するため、社会全体で取り組みを進め、フェアウッドの利用を消費者や企業などに呼びかける活動を行っています。

 • 財団法人 地球・人間環境フォーラム

 • 国際環境NGO FoE JAPAN

 • 財団法人 地球環境戦略機関

〔参考・出典・引用〕
環境省地球環境局「世界の森林は刻々と減少しています。」 / 環境省地球環境局「世界の森林を守るために」 / 環境省地球環境局・社団法人全国木材組合連合会「違法伐採から森林を守るために」 /  グリーンピースジャパン・国際環境NGO FoE Japan・WWWFジャパン・財団法人地球・人間環境フォーラム・熱帯林行動ネットワーク「森林生態系に配慮した木材調達に関するNGO共同宣言」 / フェアウッドキャンペーンパンフレット「森林を破壊しない、選択 フェアウッド・キャンペーン」「森林の見える木材ガイド」 / 合法木材ナビホームページ






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