森林土壌の役割 土壌動物 分解者 菌 細菌類

 
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分解者(土壌動物・微生物)

森林浄化の担い手は分解者

森林の土壌(地面、林床)には、たえず落葉・落枝、倒木、動物の排泄物、死骸などさまざまなものが供給されますが、森林の土壌に浄化作用があるため、きれいな状態を保ってします。森林土壌の浄化は土壌動物や微生物などの分解者が担っています。

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土壌動物とは

土壌動物とは、生活のほとんどを土壌中で過ごす動物のことで、小さいものでは体長が0.01mmほどの原生動物から、0.2~2mmほどのダニやトビムシ、1cm~数cmのワラジムシ、ミミズやムカデなど、大きいものでは体長15cmほどになるモグラなどが含まれます。土壌動物は、土の中で生活しており、小さいのでほとんどの人は目にすることもなく、想像し難いと思いますが、健全な温帯の森林では、片足の下に1000頭ほどのダニやトビムシがいると言われています。

森林の土壌動物 ダニ類 トビムシ類 ワラジムシ

人知れず森林生態系を支える土壌動物

生態系の中でのミミズの役割は大きい

土壌動物は植物が供給する落ち葉や枯れ枝などの有機物や微生物などを食べています。落ちて間もない落ち葉は、ミミズやワラジムシ、ヤスデなどが食べ、さらにもっと小さなダニやトビムシなどが食べて、粉々にしていきます。こうすることにより、微生物が働きやすくなり、分解が進み、植物にとって栄養豊かな土になっていきます。

さらに、動物の体内を通った有機物は団粒状となって排泄され、ふかふかの土をつくっていきます。またミミズなどは硬い土にトンネルを掘って、水や植物の根が通りやすくするとともに、土壌をふかふかに耕してくれます。また、ミミズが掘ったトンネルは、土の中の空気の通り道となり、土の中の微生物が活発になって有機物の分解が速く進行します。
このように、土壌動物は人知れず、森林の土壌の下で黙々と働いています。


分解は土壌生物と微生物の共同作業

森林土壌には、分解者として微生物(細菌・菌類など)も多く存在しています。茶さじですくい取れるほどの1gの森林の土の中には数百万個もの微生物が生活していると言われています。微生物(細菌・菌類など)は分解者としてはとても重要な役割を果たしており、土壌中で有機物の無機物にする分解のはたらきのうち9割は微生物が行っています。
ただ、微生物は直接的に土壌生物は落葉・落枝、倒木、動物の排泄物、死骸などを分解するというよりは、土壌生物が細かくしてくれたものに進入する場合が多いようです。また、土壌動物が分解困難な成分は、糞の中には分解されていないまま有機物が残っていますが、そこでも微生物(菌類・細菌類)が登場します。微生物はある程度消化されたものの方が進入しやすく、土壌動物にはない分解酵素を持っているのです。他にも土壌生物の腸内には微生物がすんでいて、菌類の分解酵素を利用しているとも言われています。
このように、有機物から無機物への分解は微生物と土壌動物の共同作業で行われています。


森林土壌は腎臓に似ている

生体内では老廃物を含む血液は腎臓でろ過されてきれいな状態に戻されて身体を再び循環します。一方、森林の地面に供給された落葉・落枝、倒木、動物の排泄物、死骸などの有機物は土壌で無機物に還元され、再び植物に吸収され、それを捕食する草食動物、肉食動物・・・というように循環します。


〔参考文献・出典〕
社団法人全国森林レクリエーション協会「森林インストラクター養成講習テキスト<森林編>」
社団法人全国林業改良普及協会「森林インストラクター入門」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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