地球温暖化(温室効果)による平均気温の変化とその影響

地球の平均気温の変化

地球温暖化は、人類の生産活動(経済活動)により排出した温室効果ガス(おもに、二酸化炭素 CO2)の過剰な排出による温室効果により引き起こされています。実際にはどれだけ温暖化が進んでいるのでしょうか。次のグラフは世界の年平均気温と平年値(1981年~2010年の30年平均値)との差を表したものです。

世界の年平均気温の平年差のグラフ

気温偏差の基準値は、1981年~2010年の30年平均値。移動平均値はそれぞれの年の前後2年分合計5年間の平均値で、気温の変化の傾向をより的確に表現しています。赤線はこの期間の長期的な変化傾向を表しています。

グラフをみると、19世紀の産業革命以降(過去の約100年間)、平年差が大きくなっていく傾向にあることがわかります。つまり、地球の気温は年々上昇を続けているのです。IPCCの5次報告書では、1880年から2012年の期間に0.85℃上昇しており、これにより計算すると、100年あたり約0.64℃の割合で上昇していることになります。

これは大気中の温室効果ガス・二酸化炭素(CO2)の濃度の増大がおもな原因となっています。産業革命以前には、CO2の平均濃度は278ppmでしたが、現在は408ppm(※)まで上昇しています(産業革命以前に比べて42%増加)。

CO2濃度が高まったおもな原因は、人間の生産活動のために、地下から化石燃料を掘り出し、燃やし続けたことです。

※温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)の解析による2018年の世界の平均濃度。


今後の気温上昇の予測

IPCCの第5次報告書(2014年9月公表)によりますと、1880~2012年(132年間)で、世界平均地上気温は0.85℃上昇しています。また、今世紀末には現在(1986-2005年)と比較して最大で4.8℃上昇すると予測されています。

これに伴い、北極海の海氷は縮小し、薄くなり続けることなどが予想されています。現実に温暖化の影響で北極では氷の融解が加速しており、野生動物に深刻な影響を及ぼしています。


地球温暖化の脅威

「IPCC第4次評価報告書・統合報告書概要」等によると、地球温暖化による具体的な影響(予測、可能性)として、次のような現象が挙げられています。

  • 海水の熱膨張や氷河が融けて、海面が最大59センチ上昇する。
  • 南極やグリーンランドの氷床が融けるとさらに海面が上昇し、肥沃なデルタ地帯や海に浮かぶ島々が水没する。
  • 世界平均気温が産業革命前より1.5~2.5℃以上高くなると、調査の対象となった動植物種の約20~30%で絶滅リスクが増加する。
  • 世界中で猛威をふるっているマラリアの感染地域が広がる。
  • 極端な高温、熱波、大雨の頻度が増加。熱帯サイクロンが猛威を振るようになる。
  • 強い熱帯低気圧が増加。激しい風雨により沿岸域での被害が増加する。
  • 高緯度地域の降水量が増加し、ほとんどの亜熱帯陸域では降水量が減少する。
  • 世界全体でみると、地域の平均気温が3℃を超えて上昇すると、潜在的食料生産量は低下する。

上記の他、地球温暖化による日本への具体的な影響(予測、可能性)として、次のような現象が挙げられています。

  • ブナ林や亜高山帯・亜寒帯の針葉樹林の分布適地が減少する。
  • 強い熱帯低気圧が増加。激しい風雨による被害が増加する。
  • 猛暑日や熱帯夜が大幅に増える。
  • サンゴが白化するなど生態系への深刻な影響を与える。
  • 海面上昇により海岸浸食や砂浜の消失等が起こる。
  • 熱波により熱中症患者が増加し、デング熱や日本脳炎が発生する。

〔参考文献・出典〕
JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センター/林野庁「森林・林業白書」