檜・桧(ヒノキ・ひのき)

1300年経っても桧(ヒノキ)を削ればよい香りがするし、使うこともできる。ヒノキは耐久性や保存性が世界最高レベルといわれています。

檜・桧(ヒノキ・ひのき)世界最高レベルの木

●ヒノキ科ヒノキ属

●福島県東南部以南の本州、四国、九州に分布

日本書紀には「スギとクスノキは舟に、ヒノキは宮殿に、マキは棺に使いなさい」と書かれています。ヒノキは古くから宮殿建設用として最適で最高の材となることが知られていたのです。「ひのき」という名の由来は「火の木」の意味で、古代に火おこしに使われたという説と、尊く最高のものを表す「日」をとって、「日の木」という説もあります。

推定樹齢1000年の
大ヒノキ

大ヒノキ
 
ヒノキの葉 ヒノキの球果 ヒノキの樹皮

うろこ状の葉(鱗状葉)が枝いっぱいにつく

球果は球形で1cmほど。10月~11月に熟す

ヒノキの樹皮はやや赤っぽくスギによく似ている

ヒノキの気孔線はY字形 サワラの葉の気孔線はX字形 ヒノキ材

葉裏のY字形の白い線(気孔線)がヒノキの特徴

↑サワラの葉はヒノキと似ているがサワラは気孔線がX字形

ヒノキ材は仕上がると、美しい光沢があり、特有の芳香がある



ヒノキは建築材として世界トップレベル

法隆寺を支える材はヒノキ

1300年以上の歴史を持つ法隆寺を支える材はヒノキ

ヒノキは仏閣や神社を建てるための木材として古くから用いられて来ました。ヒノキは伐採してから200年間は強くなり、その後1000年かけて徐々に弱くなると言われています。実際にヒノキで建てられた法隆寺や薬師寺の塔は1300年経った今も維持されています。

このことから、現在、法隆寺で使われている木(1300年前のヒノキ)は、伐採時とほぼ同じ強度と言えます。

全国各地の寺院の修理・改築を行っている小川三夫氏は「1300年経ってもヒノキを削ればよい香りがするし、使うこともできる。」と言われています。

ヒノキは木材として耐久性や保存性が世界最高レベルなのです。

ヒノキは伐られてから強度が2~3割程度増す。伐られたときから建築用材として何百年もの第2の生が始まる。


ヒノキの香りにはアロマ効果がある

ヒノキ材は仕上がると、美しい光沢とともに、やさしい雰囲気を持っています。また、特有の芳香があり、ヒノキ風呂、ヒノキ酒器など、ヒノキの香りは多くの人々に好まれています。香りの成分はアルファピネン、ボルネオールという物質です。この他にもヒノキには気分を落ち着かせる効果があったり、抗菌効果などをもつ有用な物質が多く含まれていることがわかっています。そのため、まな板などキッチン用品などに用いられることが多いようです。

なお、ヒノキチオールはヒノキ科の樹木から抽出される物質で、特に青森ヒバに多量に含まれています。


〔参考文献・出典〕
学習研究社「日本の樹木」/新建新聞社「木の文化」/日本木材総合情報センター