欅(ケヤキ、けやき)

ケヤキは春の芽吹きからはじまり、夏の緑陰、秋の黄葉、冬の木立と、四季を通じて美しい木

欅(ケヤキ、けやき)

●ニレ科ケヤキ属

●本州、四国、九州、朝鮮、中国にも分布

「けやき」の名は「けやけき木」が由来。「けやけき」には「目立つ、ひときわすぐれている」という意味があります。ケヤキは、材としての有用性とともに、その姿の美しさも人々の心の拠りどころとなり、昔から尊ばれてきました。

茨城県だいご小学校の欅
重要文化財、推定樹齢500年

だいご小学校では学校ぐるみでケヤキの保存に取り組んでいる
 
ケヤキの樹形(おうぎ形になる) ケヤキの葉 ケヤキの樹皮

ケヤキの樹形はおうぎ形になる。紅葉は赤、黄、茶など

孤を描くような鋸歯が特徴。葉柄は1cmほど

樹皮はまだらにはがれて、凹凸ができる



欅(ケヤキ)は日本を代表する広葉樹のひとつ

日本を代表する広葉樹と言えば、ブナ、サクラ、カエデなどいくつか挙げられますが、ケヤキ〔欅〕もその一つでしょう。北海道を除いて全国的に分布しており、山林だけでなく、神社や公園、住宅地、街の街路樹としても見られ、日本ではなじみの深い木です。 ケヤキは春の芽吹きからはじまり、夏の緑陰、秋の黄葉、冬の木立と、四季を通じて美しい木です。


ケヤキは材としての利用価値が高い

ケヤキ〔欅〕材は利用価値が高く昔から重宝されてきた

ケヤキ材は利用価値が高く昔から重宝されてきた

ケヤキは材としても強く(材質が硬く、摩耗に強い、長年腐朽しない)、木目も美しいため、利用価値が高く、昔から重宝されてきました。

大きな材は、建築材として寺社建築、城建築に使われます。大径になったケヤキには、こぶがあったりするため、ケヤキ材は中の繊維の配列が不規則になりいろいろな形の「杢(もく)」が現れます。美しい「杢(もく)」があると、化粧的な価値が高くなり、装飾的な部材としても使われています。

また、家具、臼、杵、電柱腕木、太鼓の胴、器具、彫刻、日常の生活器具などにも用いられています。


鉄道林

鉄道林として植林されたケヤキ(欅)

鉄道林とは自然災害から線路を守るために鉄道沿線に設けられる森林です。土砂災害や落石、雪崩、吹雪などから鉄路を守ります。ケヤキは生長が早く、根の張りがよく、岩石地や崩壊地にもよく生育するので、土砂崩壊や落石を防ぐ目的で斜面に植栽されることが多くなっています。


清水寺の舞台の柱

清水の舞台の柱はケヤキ(欅)

ケヤキの耐用年数は800年~1000年もあるといわれています。そのためケヤキはお寺や神社を建築する際の柱として不可欠な用材です。京都東山の清水寺の舞台は78本のケヤキの柱で支えられています。高さは12メートル以上もあります。 。


太鼓

ケヤキ(欅)の太鼓

和太鼓の材として最高のものとされているのはケヤキ材です。ケヤキは弾力と重さがあり音を反射しやすいためです。また、強度と耐久性に優れており、加工しやすいということも挙げられます。さらにケヤキは木目が美しく、使用年数が重なるほど、質の良い色つやが出てくるということも和太鼓に適しています。


〔参考文献・出典〕
茨城県教育委員会/小学館「葉で見分ける樹木」(林将之著)/新建新聞社「日本の原点シリーズ 木の文化」/学習研究社「日本の樹木」/日本文芸社「樹木図鑑」(鈴木庸夫著)/自然をつくる植物ガイド(林業土木コンサルタンツ)/日本木材総合情報センター「木net