
● マツ科カラマツ属
● 北海道、東北地方、本州中部の寒冷地帯
唐松は唐絵(中国の絵画)のマツに似ていることが名前の由来です。日本の針葉樹のうち唯一の落葉樹であることから「落葉松(ラクヨウショウ)」と書きます。
樹形は美しく、秋には葉を黄金色に染め、北海道や本州中部の秋の景色になくてはならない樹種です。そして、晩秋には葉を落として冬を迎えます。 |
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黄金色に黄葉した
秋のカラマツ林 |
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戦後、将来の需要を見込んで、日本各地で大規模な植林(拡大造林)が行なわれました。木を植えることは、将来に向けて貯金することと同じと言われ、全国的に盛んに行われました。そのとき、長野県や山梨県などでは、カラマツが選ばれました。育苗が容易で、根付きも良く、大量に生産する樹種としてはとても適していました。
ところで、カラマツ材は、割れや狂いがでやすく、建具や建材としての利用には向かないため、将来は工事用の杭や電信柱として使用される予定でした。
そして今日、収穫期(伐採期)を迎えています。しかしながら、電信柱にはコンクリート、工事の杭には別の素材が使われ、成熟したカラマツは不要な存在となってしまいました。役に立たなくなったカラマツは、たとえ伐っても需要がなく、採算が合わないため、放置されているケースも少なくないようです。

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| 尾瀬の木道 |
需要が少なくなっているカラマツですが、上手に活用されている事例もあります。緑豊かな山々に囲まれた尾瀬の湿原とともに景観をつくっている木道のほとんどがカラマツ材です。以前は木道にカラマツの他、トウヒやブナ、ナラなどが使われていました。しかし,酸性の強い湿原では腐食が激しいため、今では腐食しにくいカラマツが使われています。
ところで、尾瀬は特別保護区であるため、現地での伐採は禁止され、近県のカラマツが使われているとのこと。 木道は10年ほどで架け替えを行いますが、木道としての役目を終えたカラマツはパルプとなって国産材用紙としてリサイクルする取り組みも始まっています。きっと戦後の拡大造林のときに植えられたカラマツも活かされていることでしょう。
なお、最近の木材加工技術により、カラマツの欠点が克服されつつあります。北海道の堆肥舎や長野県の松本やまびこドームは地元県産のカラマツを使っています。さらに、海外では台湾の博物館を信州カラマツで作り、その後に大きな地震がありましたが、大丈夫だったとのことです。
〔参考文献・出典〕
有峰デジタル画廊/日本文芸社「樹木」/日本木材総合情報センター「木net」 |