木と草の違い(木本と草本の違い)

 
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木と草の違い

木と草どちらも植物。どちらも、光合成によって成長し、生存しています。「木は大きく(高く)、草は小さい(低い)」というイメージを持たれる方も多いと思います。しかし、ツツジのように小さくて、低い木がありますし、ヒマワリのように大きくて、高い草もあります。

また、あまりに低く、草のように見えるため、富貴草(フッキソウ)と名付けられた木もあります。

「大きい・小さい(高い・低い)」は、木と草の違いとしては、あてはまらないようです。

富貴草(フッキソウ)

富貴草(フッキソウ)

木と草の違いとして、「草は数年で枯れるが、木は何十年も何百年も生きて、年々太くなっていく」というイメージを抱かれている方も多いと思います。こちらのイメージは、概ね正解で、木と草の違いを簡潔に表しています。ここでは、木と草についてもう少し詳しく見てみたいと思います。


木には形成層があり、年々成長して太くなる

生物学では、木(樹木)を「木本」、草(草花)を「草本」と表現します。

木本は、樹皮の内側に薄い「形成層」と呼ばれる組織があり、この形成層が成長して、年々幹が太くなります(肥大成長)。また、上へ成長(伸長成長)して高くなります。幹が太くなるときには、季節により、成長速度が違うため年輪ができます(※1)

※1:木本が常に成長する熱帯地方では、通常は年輪ができません。ただし、気象条件(洪水や干ばつなど)で成長量が変化したときには、年輪ができることがあります。

※樹木の芯が腐って空洞になることがありますが形成層が生きていれば樹木は成長します。


草には形成層がなく、ある程度成長すると、太くならない

一方、草本には形成層はなく、ある程度成長すると太くなりません。また、木本の幹は固くなっていますが、草本の幹(に相当する部分)は柔らかいことも違いの一つです。草本の幹に相当する部分を「茎(くき)」と呼んでいます。

ちなみに、竹(タケ)は、幹に相当する部分は堅く、中は空洞です。竹の幹に相当する部分を「稈(かん)」と呼んでいます。また、竹には、形成層がなく、数ヶ月を過ぎると太くなりません。竹には形成層はありませんが、例外的に「木本」に分類されています。


木と草の違い

上記のように、形成層の有無、つまり、太くなるかならないかによって木と草の違いを特徴づけています。

ただし、植物学の世界では「本質的な違いはない」と言われています。

例えば、木本のサクラやナシ、リンゴはバラ科で、草本のイチゴも同じバラ科です。綿は木本とも、草本とも言われています。

また、木本も草本も種子植物。つまり、高等植物です。高等植物には、木部(←木の幹、草の茎に相当)という組織があります。木部には、水や養分を葉に運ぶ通導組織があります。そして、木部の細胞を年々蓄積して、成長するグループを「木(木本)」と呼び、蓄積しないグループ(多くは1年で枯れる)を「草(草本)」と呼んでいます。


〔参考・引用〕
ウェブサイト「長崎の樹木」/日本実業出版社「木と木材がわかる本」/岡野健氏による研修資料「木材の特性」/kotobank.jp(百科事典マイペディア、デジタル大辞泉、大辞林 第三版)