特殊な風土で多様な森林をもつ日本
日本は全国的に十分な降水量があるため、どこでも木が育つ風土です。
地理的に南北に長く、地形が複雑であるため、水平方向、垂直方向においても多様な気候帯を持っています。沖縄の亜熱帯から北海道東部の亜寒帯まで多様な気候に伴い、森林もそれに応じて多様になります。また、狭い国土に3000m級の山を持ち、急峻(きゅうしゅん)な地形であるため、低地帯〜高山帯まで、高度に応じて森林も多様になります。
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北海道上富良野町
アカエゾマツ |
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新潟県松之山町
ブナ林 |
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鹿児島県(屋久島)
ヤクスギ |
〔関連ページ〕
日本の森林分布|日本の森林帯の様相
日本は世界有数の森林大国
日本の森林は約2500万haです。国土面積に占める森林面積(森林率)は約67%で、先進国の中ではフィンランドに次いで2番目となっています。日本は世界有数の森林大国といえるでしょう。
なお、日本の森林のうち約1300万ha(約5割)が天然林、1000万ha(約4割)が人工林、残りが無立木地、竹林となっています。
〔関連ページ〕
日本の森林面積|人工林と天然林|国有林と民有林
日本の森林の価値は70兆円/年
我々は森林から生活に欠かせないさまざまな恩恵を受けています。森林に降った雨は、土の中へ浸透し、ゆっくりと時間をかけて水質を浄化しながら川に流れ出します。これが「水源涵養(すいげんかんよう)」機能。いわゆる「おいしい水」をつくってくれます。土壌に根を張り土砂崩壊等を防ぐ「土壌保全」機能。光合成により温室効果ガスの二酸化炭素を吸収して大気を浄化する「地球温暖化防止」機能、木材やキノコ等の林産物を生産する経済資源としての機能。などさまざまです。日本学術会議の試算では、森林の評価額は年間で約70兆円(702,638億円)とされています。
〔関連ページ〕
森林の持つおもな機能|森林機能の評価額
日本は森林資源が豊富な国
しかし、森林荒廃が進みつつある国戦後、我が国は復興等のため木材の需要は急増し、供給が十分に追いつきませんでした。そこで政府は急速に植林を行う政策(拡大造林政策)をとりました。ところが木が育つためには、少なくとも40年程度の年数が必要です。その間に、比較的安く、一度の大量に入手できる外材(輸入材)が多く使われるようになりました。さらに、昭和30年代の燃料革命により薪炭材は燃料として適さなくなり、国産材の需要はどんどん落ち込んでいきました。
今、拡大造林の時に植林したスギやヒノキなどが生長し、収穫期を迎えています。しかし、我が国では木材の8割は輸入材を使っています。我が国の木は使うべき時を迎えているのに、使われずに放置されているケースも目立つようになりました。また、国産材の需要の低下に伴い、森林を手入れする費用も賄えず、荒廃している森林も少なくありません。
〔関連ページ〕
わが国の木材供給量と自給率
日本の木は伐って活かすべき時代
日本は森林資源が豊富な国です。森林を伐らないで守ったり、植えて回復しなければならないのは概ね海外(熱帯林)の事情で、日本とは異なります。今の日本では成長した森林を活かすべき時代なのです。
〔関連ページ〕
日本の林業の現状|木材を使った建造物
〔参考文献・出典〕
日本学術会議答申「地球環境・人間生活にかかわる農業及び森林の多面的な機能の評価について」/長野県ホームページ |