森の生き物(書籍紹介)
森林には、さまざまな生物が棲んでいますが、中には見た目がグロテスクな生物もよく見かけます。イモムシ、毒キノコ、ムカデ…などなど。人間にはあまり好かれそうもない生物ですが、生態系の中では大切な役割を担っています。そのような生物を写真入りで紹介した書籍(モバイル図鑑)が文一総合出版の「ハンドブック」シリーズの中にあります。
◆森のグロテスク No1「イモムシ ハンドブック」
226種のイモムシが、蝶類と蛾類に分け、さらに「アゲハチョウ科」など科に分類されて、写真とともに掲載されています。第一印象は、かなり強烈ですが、写真を見ながらイモムシのことを知ってくると慣れてきます。イモムシもやがては、蛹となって、蝶や蛾になりますが、その蛹や成虫の写真も掲載されており、その変身(変態)ぶりは驚きです。それとイモムシの擬態(外敵から身を守るために、体の色や体の形などを周囲の動植物に似せること)は、本当にお見事!「イモムシハンドブック」の圧巻です。
◆森のグロテスク No2「冬虫夏草 ハンドブック」
冬虫夏草って何だかわかりますか?よく薬局などで見かける言葉ですが、実は「きのこ」のことです。きのこは森の分解者で、さまざまなものから栄養を摂取して成長します。セミやハチなどの昆虫から生える奇妙なキノコもあります。そのようなキノコを森では見つけることが難しいと言われていますが、この本では、きのこのプロフェッショナルのゲッチョ先生が「探し方」のポイントを直伝。きっと出会う確率が高くなるはずです。
◆森のグロテスク No3「水生生物 ハンドブック」
水生生物をなので、直接見かけることはありませんが、ヤゴや蛍の幼虫などを紹介しているハンドブックです。見かけは甲殻類に似ているので、美しく感じる方もいるかも知れません。この本の素晴らしいところは、水生生物を見つけたときにもすぐわかるように原寸大の写真で紹介されていること、生息している水生生物により、川の水質(汚染度)がわかるスケール付きであることです。野外学習などで身近な川の健康状態を調べるときに「水生生物ハンドブック」の威力が発揮されます。
※当シリーズで紹介されている生物は、森だけではなく、身近で見かける生物も紹介されています。