国有林 こくゆうりん

国有林(こくゆうりん) とは、国が所有している森林のことを指します。主に林野庁(森林管理局、森林管理所等)が管理しており、日本全体の森林面積の約3割(およそ750万ヘクタール前後)を占めています。国有林は木材生産に加えて防災・水源涵養・自然保護など、公益的な役割を重視した森林です。なお、国以外が所有する森林は「民有林」と呼ばれています。

国有林の特徴

国有林は「国有林野事業」として管理され、かつては木材販売による収益事業の色合いが強かったのですが、近年は森林環境の保全や国土保護の役割が重視されています。また、「分収造林」や「国有林モニター制度」などを通じて、地域や民間との協働も進められています。

項目 内容
所有者 国が所有し、管理主体は農林水産省の外局である林野庁。現場は森林管理局・森林管理署が担当。
分布 全国に広がるが、特に北海道や東北、九州などの山岳地帯や水源涵養を目的とする地域に多い。
目的 木材生産に加え、国土保全(水害・土砂災害防止)、水源涵養、自然環境保護、レクリエーション利用など。
歴史 明治時代に旧藩有林や皇室林の移管、民有地調査などによって形成された。

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