持続可能 じぞくかのう
健全な地球環境や社会を次世代に残すこと
「持続可能(sustainable)」とは、限りある資源や環境を将来にわたって使い続けられるように配慮しながら、現在の人間社会のニーズも満たすことを意味します。
この概念は、1987年の「環境と開発に関する世界委員会(ブルントラント委員会)」の報告書において次のように定義されました:
「将来の世代のニーズを損なうことなく、現在の世代のニーズを満たす開発」
つまり、「今だけ」「自分たちだけ」の利益を追求するのではなく、未来の環境・社会・経済を壊さない形で行動することが持続可能性の核心です。
森林・林業における持続可能性とは
森林は、私たちにとって木材や紙の材料であるだけでなく、地球温暖化の防止、水資源の涵養、生物多様性の保全、土砂災害の防止など、さまざまな公益的機能を持っています。しかし、森林を無計画に伐採したり、再造林を怠ったりすれば、これらの機能は損なわれ、将来の世代が森林から受けられる恩恵は失われてしまいます。
そこで重要なのが「持続可能な林業」です。
持続可能な林業とは…
- 伐採 → 再造林 → 成長 → 再び伐採というサイクルを確立する
- 適切な密度の管理(間伐)によって、森の健全な成長を促す
- 長期的視点で森林の公益的機能と経済的価値を両立させる
- 地域の雇用や暮らしに貢献しつつ、森林資源の維持・回復を図る
このような林業のあり方が「持続可能な森林経営(Sustainable Forest Management:SFM)」と呼ばれ、日本だけでなく世界でも重視されています。
「持続可能」とは、未来の世代にも豊かな自然と暮らしを引き継げるように、今の行動を見直し、バランスよく資源を使う考え方です。
森林や林業においても、この視点が極めて重要であり、木材の利用と自然環境の保全を両立させることが、持続可能な社会への第一歩となります。

🌳「持続可能(じぞくかのう)」
ってなに?
みんなは「ずーっとつづく」って、どんなイメージがあるかな?
お友だちとずっと仲よしでいたい、毎日ごはんが食べられる、森に動物たちがすんでいる──。
そんなふうに、いいことがずっとつづくようにすることを、「持続可能(じぞくかのう)」って言うんだよ。
🌲 木を切っても森がなくならないの?
森の木は、おうちを作ったり、えんぴつや机の材料になったりする大切な資源(しげん)だよね。
でも、たくさん木を切ってばかりで、新しく植えなかったら、森はなくなっちゃうよね。
だから、木を切ったら、また植えて育てる──これが、森を守る大切なルールなんだ。
🔁 森を「持続可能」に使うには?
日本では、「伐ったら植える」「森の手入れをする」という林業(りんぎょう)が行われていて、森が健康でいられるようにがんばっているよ。
こうすることで、何十年たっても森から木をもらえるし、動物たちのすみかや空気をきれいにするはたらきも守れるんだ。
🌏 みらいのためにできること
使ったものをむだにしない、ごみをへらす、リサイクルをする、木をたいせつに使う。
こうしたことも、ぜんぶ「持続可能」につながっているよ。
みんなのちょっとした心がけで、未来の地球を守ることができるんだ!
📘 おわりに
「持続可能」って、ちょっとむずかしく聞こえるけど、
ようするに「今も未来も、森や地球と仲よくくらしていくこと」。
木をたいせつにすることも、ゴミを出しすぎないことも、ぜんぶが“未来をまもるチカラ”になるんだよ!