欧州材 おうしゅうざい
欧州から日本へ輸入される木材の総称
欧州材(おうしゅうざい)とは、ロシアを除く主にEU諸国から日本に輸入される木材の総称です。2024年の統計によれば、製材品全体の輸入量は約398万m³で、そのうち欧州(EU)からの製材が約218万m³(シェア55%)に達しています。また集成材(構造用含む)は輸入量77万m³(うち構造材が66万m³)で、EUからの割合が79%(約61万m³)と非常に高くなっています。
主な樹種と特徴
- ホワイトウッド(オウシュウトウヒ/ドイツトウヒ):
軽く真っ直ぐで加工性が高い。 - レッドウッド(オウシュウアカマツ):
赤みを帯びた色合いで、パイン材としても流通。 - ヨーロピアンホワイトオーク:
重くて堅く、耐久性に優れ、高級家具やフローリングに使用。 - ブナ(ビーチ):
木目が密で硬く、曲げ加工にも適しているため家具や成形合板に多用。
用途とその魅力
欧州材は住宅・建築の構造材(柱・梁など)をはじめ、家具、内装、インテリア雑貨など幅広い分野で利用されています。特にホワイトウッドやレッドウッドは構造用に、オークやビーチは高級用途に適しています。
欧州材の魅力は、品質の安定性、美しい木目、加工のしやすさなどにあり、日本の建築業界でも高い評価を受けています。
環境面・サステナビリティ
欧州各国では、FSC認証やPEFC認証をはじめとした持続可能な森林管理が徹底されています。そのため、欧州材は合法性と環境配慮の観点からも信頼される木材です。
また、ロシア産材の輸入が減少する中、EU諸国からの安定供給が注目されており、信頼性の高い調達先として存在感を強めています。